シロアリの冬ごもりを防ぐ!寒い時期こそ予防施工のチャンス
シロアリ駆除
2025.11.04
「冬はシロアリも寒くて活動しない」
そう思って安心している方、実はとても危険です。
シロアリは気温が下がると活動を“停止”するのではなく、
静かに場所を変えて“冬ごもり”する生き物。
この冬ごもりの間に、住宅内部でじわじわと木材を食べ進めていることも少なくありません。
今回のコラムはシロアリを事前に防ぐ、予防施工についてお話ししようと思います。
目次
見えないところで進む“冬のシロアリ被害”
冬場になると羽アリを見かけなくなるため、
「今は大丈夫」と感じる方が多いですが、実際にはシロアリは床下や基礎、断熱材の裏など、暖かく湿った場所で活動を継続しています。
特に、以下のような条件の住宅は要注意です。
・断熱材がしっかり入っていて、床下温度が下がりにくい
・浴室や洗面所、キッチン周りで配管結露がある
・雨漏り・結露で基礎木部が常に湿っている
こうした環境では、外気が5℃を下回る真冬でも活動温度15℃前後のシロアリにとって快適な環境が保たれています。
春に羽アリが大量発生する“下準備期間”
冬の間、シロアリの女王と働きアリは地中で越冬しながら、次の繁殖期に向けて体力を蓄えています。そのため、何も対策をせずに春を迎えると、3月〜5月にかけて羽アリの大量発生が起こります。
つまり、冬に何もしていない=春の大量発生を許しているということです。表面上は静かな季節ですが、内部では次の攻撃準備が着々と進んでいるのです。
冬こそ“予防施工”のチャンスな理由
寒い時期の施工には、実はメリットが多くあります。
①活動が落ち着いている間に防御ができる
蟻道の新設が少ない時期に薬剤処理を行うことで、より確実に巣ごとブロックできます。
②薬剤が安定しやすく効果が長持ち
冬は湿度が低く、薬剤が揮発しにくいため浸透効果が高い。
③施工予約が取りやすい
春の羽アリシーズンは駆除依頼が殺到するため、冬のうちに点検・施工しておくとスムーズです。
放置してはいけない“湿気”と“カビ”の関係
実は、冬のシロアリ被害の背景には湿気があります。
気温が下がると換気が減り、床下は想像以上に湿気がこもりやすくなります。この湿気が木材を柔らかくし、シロアリにとっての“エサ”を増やしてしまうのです。
また、湿気が多い床下ではカビの繁殖も進行。カビを好むシロアリはその匂いを感知して寄ってくるため、カビ=シロアリを呼び寄せるサインといえます。
冬のうちに点検すべき場所
・浴室・脱衣所の床下(特に給排水管周辺)
・キッチン下の収納・配管周り
・床下の断熱材裏
・雨漏り跡のある屋根裏や梁部分
これらの箇所は温度・湿度が高く、被害が集中しやすいポイントです。実際に点検してみると、「見た目ではわからなかった蟻道」や「古い木材の腐食」が発見されるケースが多くあります。
まとめ:冬の静けさの裏で、家は蝕まれているかも
冬は「活動が止まっている」と油断されがちですが、シロアリにとっては静かに次の準備を進める季節。だからこそ今、点検・防除・湿気対策を行うことで春からの大量発生を根本から防ぐことができます。家を長持ちさせるために、ぜひ冬のうちに一度、床下環境をチェックしてみてください。床下環境の点検についてはレスキューハウスにご相談ください。