雨漏りは屋根だけじゃない!?ベランダ・窓・外壁の意外な落とし穴
雨漏り修理
2025.08.16

雨漏りと聞くと、まず「屋根」を思い浮かべる方が多いでしょう。
確かに屋根は雨水の最初の防衛ラインですが、実はそれだけが原因とは限りません。
実際には、ベランダや窓、外壁といった“見落としがちな部分”から雨漏りが始まることが多いのです。
このでは、そんな意外な落とし穴とその原因、早期発見のポイントについて詳しく解説します。
目次
ベランダ・バルコニーの防水層劣化
ベランダやバルコニーは屋根のように勾配が急でないことが多く、水が滞留しやすい構造です。さらに、排水口(ドレン)が落ち葉やゴミで詰まると、水が溜まってしまいます。
この状態が長く続くと、防水層(FRPやウレタンなど)がひび割れたり剥がれたりして、水が下地へ浸透しやすくなります。
ポイント
・定期的な排水口の掃除が必須
・防水層のヒビや剥がれを見つけたら、早めの補修が重要
・手すり部分の笠木(かさぎ)のシーリング劣化も隙間から水が浸入する原因に
窓まわりの隙間やパッキン劣化
窓は光や風を取り入れるだけでなく、外気や雨風から室内を守る重要な防水ラインでもあります。しかし、窓まわりは建物の中でも特に雨漏りのリスクが高い箇所のひとつです。
窓と外壁の間にあるシーリング(コーキング)は、建物の動きや温度変化に対応して隙間を埋めていますが、年月とともにゴムのような弾力が失われ、ひび割れや剥離が発生しやすくなります。これが雨水の侵入口になるのです。
特に築10年以上の建物では、シーリングの劣化はかなり進行していることが多く、注意が必要です。また、窓枠に取り付けられているゴム製のパッキンも、紫外線や経年劣化で硬化・破損し、隙間ができることがあります。この隙間から風雨が吹き込み、雨水が壁内部に回り込むケースが非常に多く見られます。
台風や強風を伴う横殴りの雨では、通常の雨水よりも強力に窓下枠やサッシの排水溝から雨水が侵入する恐れがあります。特にサッシ下部に設けられている水抜き穴(排水口)が枯葉や泥で詰まっていると、窓周辺に水が溜まり、そこから室内への浸水が始まることも少なくありません。
サッシ自体の変形や建物の揺れによるズレが起こると、これらの防水機能はさらに低下します。日常生活の中で窓の開閉がスムーズでない、窓枠に歪みや浮きが見られた場合は、早急なチェックとメンテナンスが必要です。
外壁のひび割れとシーリングの劣化
外壁は住宅の中でも最も雨風にさらされる部分であり、家全体を守る重要な防水層の役割を担っています。しかし、紫外線や気温変化、雨風による経年劣化により、外壁材自体にひび割れや色あせ、塗装の剥がれなどのトラブルが生じやすい場所でもあります。
特に注意が必要なのが、髪の毛ほどの細さのヘアクラック(微細なひび割れ)です。見た目は小さくとも、このような細いひび割れからでも雨水は浸入し、内部の木材や断熱材にダメージを与えることがあります。
また、サイディング外壁の場合は板材同士の継ぎ目に施されているシーリング(コーキング)の劣化がよく見られます。シーリングは弾力性があり防水性を確保する大切な役割を持っていますが、年月とともに硬化したり剥がれたりしてしまいます。剥がれたシーリングは雨水の侵入口になり、外壁の下地や内部の木材を腐らせる原因になるため、早めの補修が必須です。
外壁塗装のチョーキング現象(白い粉状の劣化)や色あせも、塗膜の劣化を示すサインで、防水機能が低下している証拠です。こうした症状が出ている場合は、塗り替えや防水処理を検討するタイミングとなります。
早期発見のために押さえておきたいチェックポイント
雨漏りの被害を最小限に抑えるためには、被害が大きくなる前に「早期発見」することが何よりも重要です。
しかし、雨漏りは屋根や壁の外側に明確な穴や破損がない場合、内部にじわじわと浸入することが多いため、気づきにくいケースが少なくありません。そこで、日頃からご自身でできる簡単なチェックポイントをご紹介します。
①ベランダやバルコニーのチェック
排水口の状態確認
雨の後、排水口がゴミや落ち葉で詰まっていないかを確認しましょう。
詰まっていると水が溜まり、防水層が劣化しやすくなります。
防水層の異常
床の表面にひび割れ、膨れ、剥がれなどがないかをチェック。
これらは防水機能が低下しているサインです。
笠木や手すり部分のシーリング
隙間や割れ、剥がれがあるとそこから雨水が侵入します。
触ってみて柔軟性がない場合は要注意。
②窓まわりのチェック
窓枠やサッシの隙間確認
シーリングの割れや剥がれ、ゴムパッキンの劣化がないかを観察します。
窓下部の水抜き穴の詰まり
ここにゴミが溜まっていると雨水がたまりやすく、内部に回り込む原因になります。
結露の多さやカビの発生
窓まわりに結露が多く、黒ずみやカビが発生している場合は、雨漏りの初期症状かもしれません。
②外壁のチェック
ひび割れや剥がれ
細かいクラックや塗装の剥がれ、色あせを見つけたら要注意。
特にサイディングボードの継ぎ目に注目しましょう。
シーリングの状態
縮みや割れ、剥離があれば補修のサインです。
硬くなっている場合は劣化が進行しています。
触ってみて粉がつく(チョーキング現象)
塗装の劣化を示すサインで、防水機能の低下につながります。
屋内のチェック
天井や壁のシミ・変色
雨の後に天井や壁に薄茶色や黄色のシミができていないか確認しましょう。
クロスの剥がれや浮き
湿気で壁紙が剥がれている場合は雨漏りの可能性があります。
カビやカビ臭
特に押し入れやクローゼットの中でカビ臭がする場合は要注意です。
床の軋みや沈み
湿気による木材の腐食が進んでいる可能性があります。
雨天後の行動
雨が降った翌日や長雨の後は、特に以下を意識してチェックしてください。
・室内の天井や壁に新たなシミや変色がないか
・ベランダに水が溜まったままになっていないか
・窓の開閉がスムーズかどうか
これらの自己チェックはあくまで「初期段階の確認」です。見えない部分や屋根裏・床下の点検は専門業者に依頼するのが安心です。特に築年数が10年以上の住宅や、過去に雨漏りトラブルがあった場合は定期的な専門点検をおすすめします。
まとめ
雨漏りの早期発見は、被害の拡大を防ぎ、修理費用を抑える最善の方法です。
日頃からベランダ、窓、外壁、室内のチェックポイントを押さえ、雨の後は必ず目視確認を習慣にしましょう。少しでも異変を感じたら、早めの対策を心がけてください。
レスキューハウスでは雨漏りの点検を承っておりますので、お気軽にご相談ください!